天気予報検証

民間各社と気象庁が発表している天気予報を比較、検証します。

浜松はなぜ暑くなったのか

2020年8月17日、浜松最高気温41.1℃(12時10分)を記録、日本歴代最高気温のタイ記録となりました。これまでは2018年7月23日の熊谷41.1℃です。

 

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     気象庁アメダス気温(出典:気象庁HP)

当地では日中西よりの風が吹いており、最高気温が出た12:10頃は最大瞬間風速で西北西の風約10m/sとなっています。
浜松の真西には浜名湖がありますが、さらに西~北西側には湖西連峰などの山があり、山越えのフェーン現象が発生していたと考えられます。

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     気象庁アメダス風向風速(出典:気象庁HP)

 

また、上空200hPa(12km付近)の天気図を見ると、朝鮮半島付近に「H」のマークがあり、本州にかけて上空の高気圧があることが分かります。
チベット高原を中心としてアジアからアフリカにかけて広範囲を覆う対流圏上層の高気圧は、一般的にチベット高気圧と呼ばれています。
この天気図を見ると、チベット方面からは切り離され、独立した高気圧になっているように見えます。
さらに、300~850hPaや地上天気図を見ると、同様に西日本付近を中心とする高気圧があります。
つまり地上から対流圏上層まで背の高い高気圧に覆われていることが分かり、これが本州付近の猛暑の原因となっていると考えられます。

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     200hPa天気図(17日9時)(出典:気象庁

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     300hPa,500hPa天気図(17日9時)(出典:気象庁

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     700hPa,850hPa天気図(17日9時)(出典:気象庁

 

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      地上天気図(17日9時)(出典:気象庁